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原発関連のニュースふたつ

原発については、落ち着いてきたこともあり、静観してきたのだが、気になった記事を記録しておこうかと。


風知草:暴走しているのは誰か=山田孝男 @毎日新聞 2011年5月9日 東京朝刊

 なるほど、浜岡原発の全面停止は中部圏の生産や雇用にマイナスの影響を与えるだろう。脱原発の世論に弾みをつけ、他の原発に波及するに違いない。だが、それはとんでもない暴走だろうか。「何がなんでも電力消費」の本末転倒こそ暴走というべきではないか。

 いま、福島では、原発周辺の10万人近くが住み慣れた土地を追われ、職を失い、途方に暮れている。残った人々も放射性物質による空気と水と土壌の汚染におびえ、農作物も魚も肉も売れない。風評被害は近県どころか全国に及び、しかもなお、原発は制御不能だ。

 なるほど、福島とチェルノブイリは違う。チェルノブイリは核分裂進行中の事故だが、福島は核分裂の停止後だ。核燃料の余熱の冷却ができないケースである。だが、この余熱がクセものだった。たかが余熱のはずがこの騒ぎだ。

 電気が通い、冷却さえできれば大丈夫と東京電力は言う。福島原発震災の最大の教訓は冷却電源の喪失だというのが、原子力安全・保安院と東電の一貫した考え方である。

 一方、多くの国民は、無言のうちに別の教訓を学んだ。原発から生まれる放射性廃棄物の害毒と制御の難しさである。それは、かねて反原発派の常識ではあったが、いまや国民世論に広く深く浸透した。

 いま、各地で、フィンランドの放射性廃棄物・最終埋蔵処分施設「オンカロ」に迫るドキュメンタリー映画「100,000年後の安全」(09年、原題「into eternity」)をやっている。宣伝なしの緊急公開だが、配給元の予想を上回る反響で、連日満員の盛況という。

 オンカロは世界で唯一、現実に建設が進む使用済み核燃料の最終処分施設である。エネルギーをロシアに頼るフィンランドにとって原発は安全保障上の選択であり、廃棄物永久埋蔵の国民合意に達した。

 だが、高レベルの放射性廃棄物が無害になるまでには10万年の歳月を要するという。かつて、それほどの時間に耐えた建造物はなかった。戦争、内乱はもとより地殻変動や洪水が起きないと誰が言えるか。

 第一、数百年先の文明、言語さえ想像を超えている。埋蔵物の危険を子孫にどう伝えるか。やはり、無理な計画ではないのか。カメラは執拗(しつよう)にこの主題を掘り下げてゆく。

 日本は使用済み燃料の再利用循環(核燃料サイクル)と、その過程で出る廃棄物の最終処理をめざしているが、道筋はついていない。不確定という点でフィンランドよりはるかに無責任な状況なのに、大量の使用済み燃料を吐き出している。それでいいのだろうか。

 なるほど、首相の発表は唐突だった。「ウケ狙いのパフォーマンス」「奇策で政敵の機先を制した」などの解説は政局の機微に触れてはいるが、問題の核心とは言えない。

 問題の核心は、何がなんでも電気をつくり、使い続けようという人々と、流れを変えようとする人々の綱引きだ。全原発の即時停止が非現実的だということは誰も知っている。「危険な原発は他にもあるから浜岡を止めるな」は通らない。危険なら他の原発も中期的に抑制するのが当たり前だろう。

 これは、福島の、あれだけの惨状を直視して原発依存を見直そうという常識と、福島を見くびり、過去の惰性に開き直る時代錯誤との戦いである。首相の次の一手に注目する。



記事↑中のドキュメンタリー映画「100,000年後の安全」(09年、原題「into eternity」)については↓の放映も!!
【ニコニコシアター】映画『100,000年の安全』特別有料生配信 2011/05/13(金) 開場:20:50 開演:21:00  LINK
予告編は → 「100,000年後の安全」オフィシャルサイト


核処分場:モンゴルに計画…日米、昨秋から交渉 @毎日新聞 2011年5月9日 2時34分(最終更新 5月9日 7時16分)

モンゴルの位置 【ウランバートル会川晴之】経済産業省が昨年秋から米エネルギー省と共同で、使用済み核燃料などの世界初の国際的な貯蔵・処分施設をモンゴルに建設する計画を極秘に進めていることがわかった。処分場を自国内に持たない日米にとって、原子炉と廃棄物処理とをセットに国際的な原子力発電所の売り込みを仕掛けるロシアやフランスに対抗するのが主な狙い。モンゴルは見返りとして日米からの原子力技術支援を受ける。だが、東日本大震災による東京電力福島第1原発事故で日本政府は原子力政策の抜本的な見直しを迫られており、「核のゴミ」を第三国に負わせる手法に批判が出そうだ。

 ◇福島事故受け批判必至
 各国の交渉責任者が毎日新聞の取材に計画の存在を認めた。

 関係者によると、3カ国交渉は昨年9月下旬、ポネマン米エネルギー省副長官が主導して始まり、経産省、モンゴル外務省が担当。核廃棄物の国内処分地選定の見通しが立たない日米と、技術支援で核燃料加工施設や原発を建設したいモンゴルの思惑が一致した。

 原子力エネルギーは気候変動を防ぐ有効策とされ、原子炉1基数千億円のビッグビジネス。日本政府は原発輸出を国家成長戦略の柱に据え、ベトナムで受注に成功、インドやトルコとも交渉中だ。しかし、ロシアなどは原子炉と使用済み核燃料の引き取りをセットで販売しており、日米は不利な状況にある。

 日本は英仏に再処理を委託、青森県六ケ所村に再処理施設建設を急ぐほか、同村に高レベル放射性廃棄物の一時貯蔵施設を保有するものの、他国に供給した核燃料の引き取りは極めて困難。2035年までに国内に最終処分地を選定する計画も難航が予想される。

 米国もブッシュ前政権が02年にネバダ州に最終処分地を選定したが、地元の反対でオバマ政権が09年に計画中止を決定。使用済み核燃料の処分問題が宙に浮いてしまった。

 このため日米は、処分問題の解決と「国際的な原発売り込みの弱点を埋める」(経産省)ため、地盤が強固なモンゴルに貯蔵・処分施設を造ることで一致。施設は地下数百メートルとなる見込みだ。経産省は計画実現で、原子炉メーカーの東芝、日立などの国際的な原子力ビジネスを支援できるとみている。

 また国際原子力機関(IAEA)が、「モンゴルはウラン推定埋蔵量は150万トン以上の可能性がある」と指摘しており、開発が進めば世界トップ3のウラン供給国となる可能性が高い。日米は計画実現でウラン燃料の安定確保も狙う。

 核廃棄物の国際輸送は、通過国や受け入れ国の同意に加え、IAEAなどが定める輸送方法に従えば可能。ただ、3国交渉の段階で計画が表面化すれば、通過国となりうる中国やロシアなどの干渉やモンゴル国民の反発も予想され、交渉は極秘に進められた。

 しかし今年2月、ワシントンで3カ国が包括的な外交文書への署名にこぎつける予定だったが、直前に計画を知らされた日本外務省が「政府内での調整がまったく進んでいない」と反発。経産省主導に外務省が横やりを入れた格好で、署名は延期。その後に大震災が発生し、署名などの日取りは未定だ。

 日本は大震災で原発政策の見直しを迫られているが、国内すべての原発をなくしたとしても、処分施設は必要。ただ、技術支援の見返りに核のゴミを他国に引き受けてもらう手法は、電源3法交付金による地域振興策をセットに福島などで原発の建設を進めたのと同じ発想と言える



10万年前の地球を想像できないのと同じように10万年後の地球を想像できないにもかかわらず、なんということを…絶句!
今がよければそれでいいのか?
儲かればそれでいいのか?
札びらで顔をはたくのが恥ずかしいことだとは思わないのか? 思わないんだろうなぁ。


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Last Modified : -0001-11-30

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